- 小説の感想の書き方がわからない
- どうせ書くなら作者様に好かれる感想を書きたい
- 小説の感想がほしい!
- 小説の感想を創作仲間をつくるきっかけ作りに役立てたい
どうもこんにちは、キノタダシ(@GtH4uTlfJ5mFvlL)です。
小説投稿サイトを利用していると誰しも一度は、

自作小説の感想がほしくて堪らない!
という発作に悩まされる時期があるもの。
妥当な解決策としては
といったところでしょうか。
さておき──挨拶がてら「良い!」と思った作者様の作品に感想でも書いて交流図るか~と考えたところで、小説投稿サイト初心者は必ずといっていいほど”ある壁”にブチ当たります。
それが、感想書くの難し過ぎね?問題。
そう、小説の感想を書くのは難しいのです。
連載小説の第1話に申し訳ない程度の感想を残して立ち去るユーザーをよく見かけますが、アレは「私の小説”も”読みに来いよ」という圧である以前に、マジで申し訳ない程度の感想しか書けない説があるわけです(よって、あの手のユーザーを一概に責めてはならない)。
そこで、web作家歴6年の私が、自身の経験則+参考文献等の情報も踏まえたコレで作者様に好かれること間違いナシ!超簡単な小説の感想の書き方について解説します。
好かれる小説の感想を書く鍵は”質問力”にあり

結論から云うと「表現に寄り添うタイプの感想」なのですが、そこへ至るまでに色々とお話ししたいと思います。
「究極の質問は偉人をつくる」という至言がございまして。
偉人の名言と一口に云っても、当然それを発するまでに脈絡はあるわけです。
たとえば孔子が残した名言の数々、それらはまさに弟子たちの質問ありきの”名言”と云えます。
優れた弟子たちの質問が、孔子の凄さを浮き彫りにしたわけです。
荒野の誘惑でのキリストの答えとて、悪魔の誘惑──問いかけがあったからこその”答え”であって。
キリスト教の本質的な哲学を訊き出す悪魔の質問力は、フョードル・ドストエフスキー作『カラマーゾフの兄弟』の中で「まさに悪魔の所業」であると評されております(誰がうまいこと言えと)
かく云う私もごく稀に

おっ、何か今イイ感じのこと云ったんじゃね??
と自画自賛に浸るときがありますが、それとて思い返せばやはり他人との対話から生じています。
とどのつまり、好かれる小説の感想を書く鍵は質問力が握っているのです。
いい質問のコツは自分の関心×相手の関心

斎藤孝著『質問力──話し上手はここがちがう』によれば、いい質問のコツは以下の2点を押さえているかで決まります。
- 自分がすごく興味があって訊きたい質問
- 相手がすごく興味があって話したい質問
この2点を押さえている質問こそ、みんなが訊きたい質問です。
1点のみを押さえた質問は、いい質問であるとは云えません。
悪い質問1:子供ゾーン
自分は関心があるけど、相手からすると訊かれて困る質問──迷惑ですよね(笑)
本書では、それを子供ゾーンと命名しております。
知らないアニメや漫画の話を一方的に振られて答えに困るヤツですね。

子供ゾーンと云えば微笑ましいけど、ぶっちゃけこの手の質問振ってくるインタビュアーざらにいるよね
悪い質問2:おべっかゾーン
自分は関心がないけど、相手はすごく語りたい質問──ぱっと見良さそうな感じがします。
実際、偶には必要でしょう。
本書では、これをおべっかゾーンと命名しております。
相手の語りだけがヒートアップして、訊いている自分も周りもイマイチ盛り上がれないヤツです。
相手が喋りたそうな中から自分が訊きたい事柄を選ぶ
つまり、いい質問とは相手が「喋りた~い!」と思っている内容から、こっちが関心のある事柄をチョイスして「そこんとこどうなんです?」って尋ねるのがイイ感じなワケです。
これを小説の感想の書き方に応用します。
小説家になろうで活動していた時分、実際に重宝していたテクニックです。
コレで好かれること間違いナシ!超簡単な小説の感想の書き方

いい質問のコツを取り入れた、小説の感想の書き方──。
それが、「表現に寄り添うタイプの感想」です。
要は、

この表現イイっすね~
に留まるのではなく、
- 「この表現、思いつくのに苦労したんじゃないですか?」
- 「ここの場面、書くの特に気合い入れたんじゃないですか?」
といった具合に仮説込みの感想を書くのです。
表現に寄り添う感想のメリット:仮説を当てる必要がない
この手法の良いところが、リスペクト前提であればたとえその仮説が間違っていても悪印象を与えないところでして。
むしろ感想を読んだ作者側が
- 「そう云われると、私あの場面気合い入れて書いたかも」
- 「あのセリフお気に入りかも」
と思い当たる節を良い具合に後付けしてくれることさえあります。
どうせ感想を書くなら好かれたい、しかし感想を書くって難しい──と悩んでいる人にぜひおすすめしたい方法です。
とはいえ、これだけだと所詮私の経験則、サンプル数1のクソ雑魚なので以下根拠を述べます。
小説の感想で好かれたいなら自己証明効果を活用せよ

なぜ仮説込みの感想の仮説が誤りでも相手に良い印象を与えると云えるのか──。
その根拠として考えられるのが、自己証明効果です。
人は自分しか知らない魅力、あるいは自分さえも知らない魅力に気づいてくれる人に対して、心を開きやすい傾向にあります。
ロチェスター大学の実験によれば、被験者は自分しか知り得ないような内容を褒めてくれた相手に対して1.3倍も好感度がアップしたとのこと。

ロチェスター大学の実験は、メンタリストDaiGo氏の動画でも取り上げられていました。
より内容を詳しく知りたいという人はどうぞ
好かれる小説の感想を書くのに高い読解力は要らない
この「自分さえも知らない魅力」がミソなのです。
自分しか知らない魅力──たとえば作者がどんな心境でその場面を、その台詞を、その表現を描写したのか確実に当てなければならない!となれば当然高い読解力が要求されます。
しかし、そもそも魅力を取り上げられて気分を害する人はまずいません。

書き手に一切そんな気はなくとも「この場面は、こういう技巧を凝らしたんですね!」と云われたらつい嬉しくなっちゃうヤツ
いい質問のコツで云うところの「相手の喋りたそうな内容」を見抜く目がなくても大丈夫(というより、書き手からすればテキスト全部が実質掘り下げてほしい内容なので、そういう意味でも見抜く必要はないかと)。
「表現に寄り添う感想」を書く場合、高い読解力は必要ありません。
それでも小説の感想を書くのが難しいあなたへ


作者に好まれる感想を書く上で、高い読解力が必要ないことはわかった。
それでも、小説の感想を書くって難しい!
第一相手に好かれたいなら作品を褒めないといけないんでしょ?
褒めるって難しくない?
とお悩みのあなたへ朗報。
感想としてまともな体裁を成していなくとも、しっかり”読んだ”ことさえ伝われば喜んでもらえます。
小説の感想はしっかり読んだことさえ伝わればOK
たとえばあなたが年端もいかぬ子どもだとして、父親のもとへ頑張って描いた似顔絵を持って行ったとしましょう。

おーうまいうまい。
よく描けてるな天才かぁ?

おーこの眉毛のかたちとかそっくりじゃないか
AとBどちらの言葉がもらって嬉しいですか?
恐らく大半の方はBなのですよ。
なぜなら、Bの感想は絵をしっかり見ている人からじゃないと出てこないから。
他人の作品に感想を書く上で相手に好かれたいあまりベタな褒め言葉を並べる必要はないのです。
細部に言及されるだけでも書き手は嬉しいのです。

極端な話、ずぶ濡れの人に向かって私ら「よっ、日本一!」とは云わないじゃないですか(笑)
褒め言葉は確かに嬉しいものですが、状況によっては不適切になりうる。
作品の細部に気づいたよアピールだけでも書き手は嬉しいものです。
もっと小説の感想を書き方を知りたい!という方向けにこういう記事もあります。
まとめ

今回の内容をまとめると以下の通りです。
- いい質問のコツは自分の関心×相手の関心
- 作者に好かれたいなら表現に寄り添うタイプの感想を書こう
- ぶっちゃけしっかり読んだことさえ作者に伝われば喜んでもらえる
長々と書きはしましたが、書き手に対するリスペクトさえあれば大体何書いても大丈夫な気はします。
あなたの書いた感想が、明日にも筆を断とうとしている誰かのモチベーションになる日もあり得るやもしれません。
「小説の感想の書き方」と題したものの、いい質問のコツや自己証明効果を活かした褒め方あたりは日常生活にも応用できるため、よければ参考にしていただけると幸い。
また、斎藤孝著『質問力──話し上手はここがちがう』では、当記事で取り上げた以外にもいい質問のコツを紹介しています。
この人いい質問するなぁ~と一目置かれたい、どうせなら答える側にも気分良くなってほしい。
そんな人はぜひ一度本書を手に取ってみてくださいませ😌
今回はそんな感じ。ではまた~。
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