どうもこんにちは、キノタダシ(@GtH4uTlfJ5mFvlL)です。
創造性の高い人ほど情報の取捨選択ができないそうです。
こう云うと何だか悪いことのように聞こえるけれど、一概にそうとも云えません。
選り分けができないからこそ、頭の中に雑多な情報がストックされて、普通の人ならまず関連性を思いつきもしないピース同士を繋ぎ合わせて、独創的なアイデアを生み出すことができます。

そもそも創造性って何よ?

トーランス式創造性思考テスト(Torrance tests of Creative Thinking、 TTCT)では、問題解決能力や拡散思考をチェックするのですが、ぶっちゃけ研究者によって定義が曖昧なので。
当記事における「創造性」の解釈は以下の感じでお願いいたします
新奇で独自かつ生産的な発想を考え出すこと、またはその能力。
創造性についてはさまざまな研究が行われているが、いまだにその本態について明快な結論は得られていない。
日本大百科全書(ニッポニカ)「創造性」の解説
創造性が高い人の特徴

一方で情報の取捨選択ができないということは──誹謗中傷、事実無根の悪口や陰口だとか、そういうストックしておいたところで役に立たない情報まで頭から捨て切れないということでして。
ときには、関連性の希薄な情報同士を組み合わせて、わざわざ自分の首を絞めるような解を導き出してしまうことさえあります。
その気になれば、私たちはどこからでも自分が傷つく理由を見つけることができるのです。
だから、この創造性とやらをクリエイターに必要な才として捉えるのであれば。
あなた自身を追い詰める胸中にひしめくあれこれさえも、持って生まれた才として、才を持って生まれた一つの”証”として解釈してゆくほかないのかなーと勝手ながら思いはじめました。
小説と才能【創造性の高さが物を云う?】

とはいえ、小説を書く度思うのだけれど、才能を創造性の高さと解釈した場合、そもそも小説書くのに才能要るのかなーと。
自分がその分野に馴染みがないから余計にそう思うのかもしれませんが、たとえば芸術家とか、作詞・作曲家とか、お笑い芸人や俳優とか、ああいう職業はもう確実に才能要るじゃないですか(もちろん、ここで挙げたクリエイティブ職の類が才能のみで活躍していると云いたいわけではない)?
ただ、物書きに関しては、

そもそもコレ才能要る?
単なる技術の集合では?
みたいな感じがここ最近していて。
実際、今大成している物書きのうち全員が全員、類稀なる創造性を有しているかーとなったら多分そんなことはないだろうしなぁと。
もちろん題材選びとか、言葉選びに感性が反映される部分はあるだろうけど、この年になって──物書きって云うほど持って生まれたものが影響してこないというか。
ただの努力の塊では? 日々の積み重ねでは? という気がしてきた。
そういえば、佛教大学文学部編『見えない世界の覗き方: 文化としての怪異』のなかで京極夏彦氏はこのようなことをおっしゃっております。
物語というのはつねに読む側に発生するものだとぼくは思っています。
書き手としては、いかに縦横無尽に読み解けるテキストを提供できるかが勝負なんだろうと思うわけです。
書き手から意図的にメッセージを発信する、発信できると、ぼくはあまり考えていません。
通俗娯楽小説の書き手は、どれだけ多様な解釈が可能になるテキストが作れるか、一生懸命、日々研鑽するだけなんですね。
見えない世界の覗き方: 文化としての怪異
私も趣味の一環として小説は書きますが、物語と云うアートを読者に届けたい!というよりは、いかに幅広い解釈が可能なテキストを作成できるかに腐心しているといった具合ですねー。
創造性と精神疾患の密接な関係

オックスフォード大学の研究によると、イギリスのコメディアンと俳優にアンケート調査を行ったところ、コメディアンは統合失調症と双極性障碍の特徴を持つ傾向が高かったそうで。
研究者が云うには、
重度の統合失調症は「笑い」に悪影響をもたらすが、軽度の場合は常識外れのアイデアを生み出しやすくなる。
とのこと。
双極性障碍の場合も同様で、一見繋がりの薄い情報同士から斬新なアイデアを生むのが得意なようです。
とはいえ、それは前述した通り見方を変えれば、創造性が高い人ほど傷つきやすい可能性があるということでもありますゆえ──。
周りにそれらしい人がいるときは言葉かけに気をつけましょう──というのももちろんあるのですが。
もし、これを読んでいるあなたが
- 情報の取捨選択がヘタクソ
- 一見関連性皆無の情報同士を結び付けて、自分を追い詰める独自のロジックを組み立ててしまう
という特徴に心当たりがあれば、これはもう何かしら対策を検討するか、受け容れられるかどうかは別にして、そう”解釈”するほかないよな──と。
あくまで考察の域ですが、うつ病の人が取り組むと症状緩和するかも?と云われているトレーニングはこちら。
IQが高い人はメンタルの浮き沈みが激しい

加えて、IOが高い人はメンタルの浮き沈みが激しいという研究もあります。
参加者1881人の8歳の時点でのIQと22歳の時点でのメンタルの状態を統計処理したところ、大人になってから双極性障碍の症状が顕著な人ほど子どもの頃のIQが平均より10ポイント高かったと判明しました。
この傾向は、
- 知性
- 創造性
- 言語能力
の3つの領域でみられ、特に双極性障碍と言語能力の相関が強いとのこと。
研究者によれば、
今回の発見は「双極性障碍」が自然淘汰を生き延びてきた理由を示しているのかもしれない。
知性・創造性・言語能力を手に入れる代償として、人類は双極性障碍のような激しいメンタルの浮き沈みを味わうことになったのだ。
とのこと。
双極性障碍は遺伝要因のほか環境要因もあるため断定は難しいのですが、言語能力の高さや創造性を生み出すプロセスには、双極性障碍の認知パターンに近いものがあるのだそうで。
そういう意味では、IQが高く創造性を求められる仕事に就いている方などは非常に病みやすいと云えます。
そういった職種の人ほど、日々のストレスケアに人並以上に気をつかった方が良さそうです。
IQとメンタリティの相関に関する研究は、メンタリストDaiGo氏の動画でも取り上げられていました。
常識的に考えれば気分の浮き沈みが激しい人は、群れから疎外されてきたはずです。
にもかかわらず、現代にもそのような因子を持った人たちが存在しています。
進化の過程を生き抜いてきたわけです。
思うに、

あいつ情緒は不安定だけど優秀だからなぁ
という一面を買われ、群れの中でも好待遇だったのではないでしょうか。
メンタルの浮き沈みにお悩みの方も、自分はコミュニティから必要とされてきたから今ここにいるんだ!と思えば気持ちラクになったり──しませんかね?
今回はそんな感じ。ではまた~。
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