【あなたの文章表現力を高める】比喩表現のおすすめ本TOP4

エッセイ
この記事はこんな方におすすめ
  • 文章表現力を豊かにしたい!
  • 比喩表現について勉強したいけど、おすすめの本ってある?

どうもこんにちは、キノタダシ(@GtH4uTlfJ5mFvlL)です。

最初に云っておきますと、比喩表現は盛れば盛るほど作品が良くなるか──と云うと別にそんなことはありません。

ただ、盛ればいいというものではないからこそ、ここぞというときバシッとハマる比喩を置きたいものですよね。

たとえば、『ブレードランナー』に出てくるような海外の近未来都市の退嬰的な空気感を表現するときに、「墨で刷いたような」みたいな比喩を使ったら「何でこの世界観で墨⁈」となるじゃないですか

それがのちの伏線になっているとかなら構わないと思うんですけどね

比喩そのものが良かったとして、作品の世界観に合う合わないはあります。

そこで、今回は実際に手に取って良かった比喩表現に関する書籍を4冊紹介します。

TOP4と題しましたが特別ランキング感はございません

それゆえ、一番最初or最後に紹介する書籍が一番オススメ! というわけでもないので悪しからず~。

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比喩表現のおすすめ本① 『比喩表現辞典』

一言で云うなら、とにかく文例がたくさん見たいという人におすすめです。

芥川龍之介や川端康成、吉本ばななや赤川次郎など、著名な作家の比喩表現を含む文例が8201収録されています。

使い方としては、たとえばあなたが「顔に関する比喩はないかなー」と「顔」というワードから索引を引いたとしますよね。すると、

つと首を伸ばした菊千代のがぱっと場内の燈火を受け羽子板の押し絵のように見えた。

腕くらべ』 永井荷風

脂肪の少い人で、牙彫の人形のようなに笑を湛えて

山椒大夫』 森鴎外

上記の通り、「」というワードを含む文例に出会えるわけです。

ただ、この本あくまで辞典ですので。多くの文例を目の当たりにして「面白いなー」と感じることはあっても、「じゃあ、ここからこういうステップを経て文章表現力を高めよう!」という方向にシフトするのは不向きではないかなーと思います。

美術館に行って、芸術家の作品から新しい着想を得ることはあっても画力自体はアップしないじゃないですか。そんな感じです

加えて、比喩表現の文例だけなら昨今ググればいくらでも出てきてしまうわけで。

なので、

平素比喩表現を書く際、Googleを頼りにしているのだけれど、Googleの検索結果だけでは何だか物足りない!

という人は手に取ってもらえれば新たな発見があるのではないかなぁと思います。

検索では、良くも悪くもキーワードに関する比喩表現にしか出会えないので。

適当にめくったページに載っている比喩から新たな着想を得る──という使い道目的で紙の本を手に取ってみるのも一興ではないでしょうか

「比喩表現辞典の中身が気になる! というか、そもそも比喩表現って何ぞ?🤔」という方はこちらの記事をどうぞ。比喩表現を使うコツを掴みたい──そんな物書きたちの一助となればこれ幸いです。

比喩表現のおすすめ本② 『音の表現辞典』

タイトル通り、音声・口調・音響に関する比喩表現をまとめた書籍です。

使い方としては、たとえばあなたが「スリッパの足音でイイ比喩はないかな~」と目次から「スリッパ」の項を開いたとしますよね。すると、

奥の廊下からスリッパの音がパタパタと聞こえて

『ダイヴィング・プール』 小川洋子

スリッパをペタペタと鳴らしながらやってきた

『プリズンホテル』 浅田次郎

上記の通り、スリッパの足音に関する文例に出会えるわけです。

この本の面白いところは、文例に対して著者である中村明氏の考察が書かれている点。たとえば「スリッパ」の項だとこんな感じ。

オノマトペの音構成が「パ」から「ペ」に変更されただけで、軽快な印象が消える感じがするようだ。くっつくような「ペタペタ」だと、床に接触する時間が相対的に長い感じがするからかもしれない。

それゆえ、文例を眺めてただ面白いでは終わらない、音の表現の裏にある作者の意図を考察して、文章表現力の向上に繋げたい──というステップアップをお望みの方は手に取ってみると有意義なのではないかと

一方で「辞典」というタイトルから『比喩表現辞典』のようなスタイルを期待して手に取った方は、やや肩透かしをくらうやもしれません。文例がすべてエッセイ調の文章内に紛れているので。

「靴音で良さげな比喩表現を知りたい」と思ったら、目次から「靴音」の項に飛んで、そこにある文章を一通り読まなければなりません。

辞典としての使い勝手に難はありますが、読み物として純粋に面白い。おすすめです。

「文章に声喩・オノマトペを取り入れることでどんな効果が得られるの? 🤔 」という方はこちらの記事をどうぞ。

比喩表現のおすすめ本③ 『文章を彩る表現技法の辞典』

「多様な比喩」について解説している章があるため、比喩表現のおすすめ本として紹介。

最初に取り上げた『比喩表現辞典』にも冒頭に「比喩とは何か」といった概説が載っているのですが──いかんせん文章が堅過ぎてわかりにくいです(笑)

直喩と隠喩の違いは何か?」など比喩表現の初歩的な内容をさくっと学びたい──という方であれば、むしろ『文章を彩る表現技法の辞典』の方が理解しやすいのではないかと思います。

こちらの本、ユニークなのは引用作品索引とは別に技法索引がついていること

たとえば「書き出しの型」で引くと以下のような項目が並びます。

  1. 〈人物〉から
  2. 〈時〉から
  3. 〈場所〉から
  4. 〈状況・事情・経緯〉から
  5. 〈思い入れ〉から
  6. 引用から
  7. 奇抜な視点で
  8. 雄大に
  9. 象徴的に
  10. 衝撃的に
  11. 接続詞から
  12. 作中人物の内面から

比喩表現の初歩的な内容を学びつつ、比喩以外の表現技法についても理解を深めたい! という方におすすめの一冊です。

本書で解説されている小説書き出しの型12選については、こちらの記事でまとめておりますので気になる方はどうぞ~。

比喩表現のおすすめ本④ 『においと香りの表現辞典』

「におい」「香り」を中心に、一部、におうように感じる心理的なイメージの表現も含め、文例を採集した辞典。

使い方としては、索引から「清らかな」という見出し語を選んで引いたとします。

すると、

華やかで凛とした女性をイメージした香りです。イングリッシュローズの華やかな香りを、パウダリーな甘さでフワッと包み込んだ、清らかな、凛とした香り。

ライオン/洗濯用柔軟仕上げ剤

うすくて、小さくて使いやすいサシェタイプの芳香剤です。清楚でやさしいジャスミンフローラルの香りがどんな空間もリフレッシュしてくれます。

ジョンソン/消臭芳香剤・防臭剤

「清らかな」あるいはそれに類似する文例に出会うことができます。

特徴は、文例の採集先が小説ではなく、製品のキャッチコピー、製品説明文、嗅覚に関連する書籍(『「匂いの帝王」が五つ星で評価する 世界香水ガイド☆1437』など)であること。

それゆえ、「おっ、これは──」と目を瞠るような表現とは出会いにくいかもしれません。

反面、独創的過ぎる比喩に自身の感性を引っ張られる心配がない──という意味では、パラパラめくってみると楽しくも新たな発見があるのではないでしょうか。

章ごとにある「香りで頭がよくなる?」「調香師ってどんな人──ハミガキの香りと味を創る」といったコラムが、面白くもやや“かさ増し感”漂いますが(笑)

「においと香りの表現辞典兼雑学集」といった感じでしょうか

今回紹介した4冊が、あなたの表現力をはぐくむ一助となれば幸いです。

ではまた~。

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管理人
kino tadashi

心理学と科学と妖怪学をこよなく愛する物書きの端くれ。
曲がりなりにもwebライティングで収入を得ているので、端くれの自称くらいは許されるだろうという認識でいる。
webライター、ブログ等で生計を立てるべく日々模索中。
WEBライター検定3級・校正技能検定初級取得済。
一応カクヨムgoodレビュワーらしい。

ムラサキゴテン
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