- 誰にでもわかりやすく伝わる文章が書きたい
- 手紙や小論文からビジネス文まで使える、文章を書くコツを知りたい
どうもこんにちは、キノタダシ(@GtH4uTlfJ5mFvlL)です。

読者にとって、わかりやすい文章が書きたい!
とはいえ、巷に溢れる文章術系の本は難し過ぎる!!
という方のため、今回は小難しいことは一切ナシ、わかりやすい文章を書くコツ5選を解説します。
この記事を読めば、ブログや小論文、ビジネスライティングなどさまざまなシーンで活かせる、文章を書くコツがわかります。
今回の参考文献はこちら。
高橋俊一氏著『決定版! すっきり書ける文章のコツ80』です。
本書では突き詰めればキリのない文法論をあえて一部切り捨て、機能ごとに整理した文章のコツ80を収録しています。
とはいえ、この記事で本書のコツ全てを取り上げることは難しいため、私が一際「コレはいいかも」と思ったコツのみにフォーカスし、紹介させてもらいます。
それ以外のコツに関しては、ぜひ一度本書を手に取って全ての項目をチェックしてみてくださいませ。
文章を書くコツ1:主語と述語を近づける

電気料金の値上げは、そうでなくとも原料高でコストがかさむメーカー各社に影響を与え、とりわけリーマンショック以来財務体質が弱まった中小企業の経営を直撃した。

「値上げ」が結局どうしたって?
間にあれこれ入れ過ぎない
主語「電気料金の値上げ」と述語「直撃した」の間に説明文や修飾語が複数あるため、理解に手間がかかります。
もっとすっきりさせるために、文を二つに分けます。
まず「電気料金の値上げ」がどうしたかを書きましょう。
主語と述語を近づけます。
ここが核心部分です。
次に中小企業の状況を説明します。
誰(主語)が何をする(述語)かが整理されると、理解しやすくなります。
- 主語と述語は、近くにあるほどわかりやすい。
- 間に修飾語や説明文をいくつも入れると、それだけ中心がぼやける。
- 文を二つ以上に分けることで、主語と述語を近づける。
電気料金の値上げは、メーカー各社、とりわけ中小企業を直撃した。
そうでなくとも原料高でコストがかさむうえに、中小企業はリーマンショック以来財務体質が弱まっているからだ。
文章を書くコツ2:主語をかえたら示す

母は期待しているので、きちんと勉強しなければならない。

勉強するのは誰?
読み手に無断でかえない
前半の主語は「母」ですが、後半の主語はかわっています。
「勉強しなければならない」の主語は、「私」以外の可能性もあります。
誰なのか、はっきり示しましょう。
主語の明示が必要かどうかは、読み手の立場で考えます。
長編であれば、それまでの文脈から「勉強する」の主語を省いても意味を推察できることがあります。
その場合、「母」の部分を「母に期待されているので、きちんと勉強しなければならない」と受け身の形にすれば、主語が急にかわらず、混乱しません。
- 主語の変更を読み手に知らせないと混乱する。
- 途中で主語をかえたら、新しい主語を明示する。
- 母が期待しているので、私はきちんと勉強しなければならない。
- 母に期待されているので、兄はきちんと勉強しなければならない。
文章を書くコツ3:大きな枠組みから小さな一点へ

東京で熱帯の花が咲き、地球が温暖化して東アジアの気温が上がる現象が起こっている。

順番がちぐはぐですね
同じ長さの修飾語は内容次第
モヤモヤ文では、読者は東京をまず見てから、地球全体を見渡し、今度は東アジアへと視点を移します。
あちこちに行ったり来たり、原因→結果への思考順序も反対です。
結果を強調したいなら、「東京で熱帯の花が咲く現象が起こっている。地球温暖化によって東アジアの気温が上がったためだ」とニ分割する書き方もありますが、一文でスムーズに理解してもらうには、大局から順に書き並べるのが自然です。
- 修飾語がほぼ同じ長さなら、内容の大きなものから。
- 大きく全体を包括する枠組みから、小さく一点を指すものへと順々に。
- 重大なことから細かいことへ、原因→結果へと繋げる。
地球が温暖化して東アジアの気温が上がり、東京で熱帯の花が咲く現象が起こっている。
文章を書くコツ4:句点とカッコ類の関係は?

- 円相場はここ数年、上がり続けている(昨年12月発表の財務省統計)
- 合格者は次のとおり(敬称略)
- 「おかしな人ね。」と、別れ際に彼女は言った。

句点を打ったり打たなかったり?
ルールをしっかり覚えよう
特定の文の終わりに注釈をつけたいときは、句点をマルカッコ( )のあとに打ちます。
2.のように文を一旦終わらせたあとで、全体に関係する名簿や筆者名、写真説明などをつけるときは、マルカッコの前に句点を打ちます。
新聞記事の署名もこれの一種です。
また、カギカッコで一文が終わるか、終わらずに続くのかで句点の要不要が分かれます。
終わっていない場合は、途中なので句点は必要ありません。
文が一旦終わって独立した形では、そこで改行するとき以外は句点が必要です。
- マルカッコ( )は、カッコ内の言葉が特定の文にだけかかるか、全体にかかるかで、句点の場所がかわる。
- カギカッコ「 」は、カッコ内の文が独立しているか、文の途中かで句点の有無が決まる。
- 円相場はここ数年、上がり続けている(昨年12月発表の財務省統計)。
- 合格者は次のとおり。(敬称略)
- 「おかしな人ね」と、別れ際に彼女は言った。

ルールが守れていない時点で読む気を削がれる読み手も少なからずいるので、機会損失を避けたいなら守っておくに越したことはないかと
文章を書くコツ5:読点で修飾語をすっきり整理する

私と気が合わない彼女の母親。

私と気が合わないのはどっち?
読点一つで読みやすくなる
誰が「私」と気が合わないのかが問題です。
「彼女」か「彼女の母親」か、はっきりしません。
すっきりさせるために読点を打ちます。
また、たとえば「私は昨日アメリカから帰った友人と会いました」と書くと、「私が昨日会った」のか、「友人が帰ったのが昨日」なのか、解釈が分かれます。
- 私はアメリカから帰った友人と、昨日会いました。
- 私は昨日、アメリカから帰った友人と会いました。
- 私は、アメリカから昨日帰った友人と会いました。
最初の例文を「私はアメリカから昨日帰った友人に会いました」とすれば、読点を打たずとも友人が昨日帰ったことがわかります。
- 修飾語がどこにかかるか、読点でわかりやすく示す。
- 修飾語の形容詞や副詞が二つ以上あるときに読点で区切るとはっきりする。
私と気が合わない、彼女の母親。