- 流れるように読める「読みやすい文章」が書きたい
- 手紙や小論文からビジネス文まで使える、文章を書くコツを知りたい
どうもこんにちは、キノタダシ(@GtH4uTlfJ5mFvlL)です。

人から「読みやすい」と云われる文章が書きたい!
とはいえ、巷に溢れる文章術系の本は難し過ぎる!!
という方のため、今回は小難しいことは一切ナシ、読みやすい文章を書くコツ6選を解説します。
この記事を読めば、ブログや小論文、ビジネスライティングなどさまざまなシーンで活かせる、文章を書くコツがわかります。
今回の参考文献はこちら。
高橋俊一氏著『決定版! すっきり書ける文章のコツ80』です。
本書では突き詰めればキリのない文法論をあえて一部切り捨て、機能ごとに整理した文章のコツ80を収録しています。
とはいえ、この記事で本書のコツ全てを取り上げることは難しいため、私が一際「コレはいいかも」と思ったコツのみにフォーカスし、紹介させてもらいます。
それ以外のコツに関しては、ぜひ一度本書を手に取って全ての項目をチェックしてみてくださいませ。
一応上記リンク先の続きものですが、前回の記事を読んでいなくても理解できる内容になっています。
目次にざっと目を通して興味を持たれた内容だけでもぜひチェックしてみてくださいませ。
文章を書くコツ1:漢字とひらがなを使い分ける

- 経営計画と言う物を考えなければならない。
- 社長が「その内に彼をリーダーにしたい」といったのにはわけがある。

漢字とひらがな、どちらがしっくりくるでしょう?
「言う」「いう」、「物」「もの」は区別する
漢字は具体的な内容を伴う場合に、ひらがなは形式名詞といって抽象的な概念や考えを示す場合に多く使われます。
1.は実際の発言や言葉ではないため、「経営計画という」と表現します。
「物」も実際の物品ではなく概念なので「もの」と書きます。
2.は社長が実際にした発言につきますから、「言う」と漢字で書けます。
「ちょっとしたところ」「驚いたことに」なども、「ところ」や「こと」が漠然とした内容の場合はひらがなです。
漢字の「所」「事」などを使うのは、具体的な場所や事柄を指すときです。
- 「言う」「いう」、「物」「もの」、「事」「こと」、「所」「ところ」などは、漢字とひらがなの表現に区別がある。
- なんでも漢字にせず、漢字本来の意味から離れたケースは、ひらがなで書く。
- 経営計画というものを考えなければならない。
- 社長が「そのうちに彼をリーダーにしたい」と言ったのにはわけがある。
文章を書くコツ2:符号を使い過ぎない

私は彼に『誠意』を示したかったので、思いを込めた”プレゼント”を手渡しました!!
それは<気持ち>を込めた往復ビンタだったのです……。

符号の渋滞で、結局何を伝えたいの?
符号で意図を伝えようとしない
句読点やカギカッコに代表される符号は多数ありますが、使い過ぎや意味のわからない使い方は厳禁です。
モヤモヤ文は、書き手の思いを懸命に書こうとした気概は感じられても、それぞれの符号でくくった動作や状態が一つひとつどんな意味合いを持つのか、まるで見えてきません。
二十カギカッコ『 』は本来、芸術作品や著者名につけるか、カギカッコ内に引用や作品名を書くなど、さらにカギでくくる場合に使います。
モヤモヤ文のような使い方は、書き手の我流で、符号の数と種類が多過ぎます。
書き手には何らかの意図があるのかもしれませんが、それをいちいち深読みしてくれる読み手は滅多にいません。
符号・記号の乱用は、むしろ誤解や混乱を招きます。
文章は符号を減らし、文字と句読点、カギカッコぐらいで気持ちを表現するのが理想です。
- 「!!」「?」など符号を使い過ぎると、読み手の集中力を削いでしまう。
- 独自の符号で言葉をくくっても、書き手の意図が読み手に伝わるケースは少ない。
私は彼に誠意を示したかったので、思いを込めた「プレゼント」を手渡しました。
それは気持ちを込めた往復ビンタだったのです……。
文章を書くコツ3:同じ言葉を繰り返さない

- 父が東京へ帰京した。
- そういうことを勝手にやるということは、全員に迷惑をかけることだ。
- 製品開発が我が社の今後を左右する理由は、いくつかのわけがある。

さながら「頭痛が痛い」
重複は文章の大敵である
「帰京」とは、地方から東京へ帰るという意味ですから、1.は「東京」を二回書くことになります。
2.には「こと」が三つもあります。
同一文中では一つに抑えたいところです。
作品全体の中でも、同じ表現はできるだけ避けるほうがいいでしょう。
3.「理由」と「わけ」は実際には同じことで、重複の一種です。
どちらかを削るか、別の表現に改めましょう。
- 一つの文中に同じ言葉を繰り返さない。
- 同じ言葉を何回も書くと、読み手に飽きられる。とくに短い文章では注意が必要。
- 父が帰京した。
- そういうことを勝手にやるとは、全員に迷惑だ。
- 製品開発が我が社の今後を左右する理由は、いくつかある。
文章を書くコツ4:内容の重複に注意する

わが町の経済は稲作農業に全面的に依存している。
米の値段が町民の生活を大きく左右する。
稲作に町全体が頼り切っている。
商店街の活気も農家の懐具合によりけりで、米価が上がるか下がるかで景気や暮らしぶりが推察できるというものだ。

話がダブってない?
重複に気づいたら思い切って削る
町の経済が「稲作農業に全面的に依存している」と「稲作に町全体が頼り切っている」は同じことです。
「稲作に町全体が」以下の一文は削りましょう。
「米の値段」「米価が上がるか下がるか」も実質同じです。
せめて「米価が上がるか下がるか」のほうは「米価次第で」と短くしましょう。
内容の重複は、広範囲に点在するケースが多く、単語の重複以上に読み手をうんざりさせます。
- 語句が違っていても、同じ事柄を重複させて書かない。
- 読み返して重複に気づいたら、削って簡潔な文にする。
わが町の経済は稲作農業に全面的に依存している。
米の値段が町民の生活を大きく左右する。
商店街の活気も農家の懐具合によりけりで、米価次第で景気や暮らしぶりが推察できるというものだ。
文章を書くコツ5:意味のない言葉は書かない

- 自然災害に対して自治体ですることができる事項はいくつもない。
- 基本的に私たちの立場は学生一般の立場と同じものである。
- きょう祝辞を述べたのが、私の父のほうになります。
- 私は卒業できなかった。理由は単位が足りなかったからだ。

無駄が多い文章は読み手に敬遠されます
なくてもよい言葉は削る
長く書けば多くの情報が入るとは限りません。
モヤモヤ文の1.は、まったくの無駄で作文力そのものを疑われます。
2.は「基本的に」の意味がわかりません。
「同じものである」は「同じである」で十分です。
3.は「メニューのほうになります」式のおかしな言い方を文章に持ち込んだ例です。
4.の「理由は」はなくても意味が通じるため、削ります。
- 無駄な言葉、あってもなくてもよい言葉は削る。
- 意味不明の言葉を安易に使わない。
- 自然災害に対して自治体でできる事項はいくつもない。
- 私たちの立場は学生一般と同じである。
- きょう祝辞を述べたのが、私の父です。
- 私は卒業できなかった。単位が足りなかったからだ。
文章を書くコツ6:「が」「の」に注意

- そういう言い訳はあるだろうが、もとは君に人が注意することが理解できない面があるのではないか。
- フランスの首都のパリのセーヌ川の河畔のマロニエの並木は美しい。

話し言葉ならまだしも、文章の場合は気になりますよね
「が」や「の」を使いすぎた文は読みにくい
「が」は、文のつなぎや主語のあとに書きます。
とくに「あるだろうが」のように反転しながらつなげていく書き方に注意しましょう。
繰り返すと、文が際限なく長引いてしまいます。
モヤモヤ文1.の後半は「もとは君が人の注意を理解できないためではないか」とすることもできます。
2.は極端な例ですが、中点「・」の活用や、略してひとまとめにすることで、ダブり感を解消できます。
- 言葉をつなぐ「が」や「の」を使い過ぎると、文が長く、ときには複雑になる。
- 略すか言い換える。文を分けることも考える。
- そういう言い訳はあっても、もとは君に人の注意を理解できない面があるのではないか。
- フランスの首都・パリを流れるセーヌ河畔のマロニエ並木は美しい。