あなたの肩はブラックホールの入り口 『あなたの肩の向こう側』

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【作品情報】

『あなたの肩の向こう側』 作者 鹿島 茜

【紹介文】

あなたに抱きしめられると、必ず見てしまうものがある。

おねがい

本体は上記リンク先の「作品」であり、当ブログはあくまでオマケです。

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【作品の感想】

以前、某所でレイ・ヴクサヴィッチの『セーター』という作品について語ったのですが──。

『セーター』についてざくっと説明致しますと、その日は彼──ジェフリーの誕生日。ジェフリーは恋人であるアリスからプレゼントされた手編みのセーターを彼女の前で着ようとするわけですが、襟ぐりがきつくてどうにも頭が出ない。

いつのまにか──セーターの内部には未知なる空間が広がっていて。ジェフリーは懐中電灯を片手に、そのひどくだだっ広い空間を探索する──というお話であります。

──どういうこと⁉ という声が聞こえてきそうなのだけれど、事実こういう話なのだから致し方なし。その後、落ちた懐中電灯を拾うのをきっかけに、アリスもまたテーブルの下という異世界に魅入られてしまいます。

EX.絶対にセーターの襟ぐりから顔を出さない彼氏VS絶対にテーブルの下から出てこない彼女『セーター』

この作品を私は「空間へのときめき、居心地への愛を描いた物語」であると考察したのだけれど。

件の作品──『あなたの肩の向こう側』もまた「空間へのときめき、居心地への愛を描いた物語」に近しいのではないかなぁと。

男女を問わず、パートナーの「自分だけを見ていて」という期待に応えるのは案外難しいもので。二人でお茶をしているとき、他愛ないおしゃべりをしているとき、睦みあっているとき。腕の中にいるときでさえ、ここではないどこかに魅入られていたりする。

もっとも、その「ここではないどこか」に思い馳せられるのは、あなたといるこの瞬間に他ならないのだけれど。

あなたの肩はブラックホールの入り口。

自分だけを見つめることのない、されどその居心地を、そこから見通せる景色を愛するあなたを愛おしく思えてこそ愛なのかもしれないなぁ──とあらためて。

『セーター』はレイ・ヴクサヴィッチの短編集『月の部屋で会いましょう』や岸本佐知子編・訳の『変愛小説集』に収録されているので、よろしければ

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管理人
kino tadashi

心理学と科学と妖怪学をこよなく愛する物書きの端くれ。
曲がりなりにもwebライティングで収入を得ているので、端くれの自称くらいは許されるだろうという認識でいる。
webライター、ブログ等で生計を立てるべく日々模索中。
WEBライター検定3級・ビジネス事務検定・校正技能検定初級取得済。

ムラサキゴテン
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