【作品情報】
『冷えた朝に、ドライブ』 作者 辰井圭斗
【紹介文】
性癖:状況とは無関係に美しい世界
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【作品の感想】
海が見たいってどういう心境のときだろうな──と改めて考えてみる。
遠くに心惹かれている瞬間、自覚がなくとも人間ってやはり未来を見ているのではないかと。
あの水平線の向こうには何があるんだろうね──みたいな。
水平線の向こうに何があろうと知ったことじゃない、自分には1ミクロンも関係ないぜ的なスタンスだったら、そもそも海見たいとは思わないじゃないですか。
そこに何があろうと、自分との繋がりを見出せないんですから。
だから──遠景に心惹かれている折、未来はきっと明るいと熱烈に信じているかどうかはともかくとして。
兎角、未来を見ようとはしているのだろうなと。明るかろうが暗かろうが、生きている限り明日はやってくるので。
さて、お察しの通り「あの水平線の向こうには何があるんだろうね」と思い馳せることは何も本当にそう思っているというか、真に解決したい疑問として抱えているわけではなくて(解決だけがお望みとあればググれば良い)。
たとえるならあの雲は何に見えるとか、あの星は何に見えるとか、そういう問いに対する答えに近しいのだろうなと。
意味づけしないと広がりを持たないものを意味づけして、物語を紡ぐというか。
そう考えると、小説をはじめとする虚構を描くって一見すると現実逃避のようでいてその実「積極的に世界と関われ」というメッセージを内包しているのやもしれんなぁと。
確かに作品をひとつ仕上げたら「読んでほしい」という物書きが大半じゃあないですか。他者との関わりを求めてしまっているじゃあないですか。
虚構を描くという孤独な行いは、そう易々とあなたをひとりにはしてくれない。
あの雲は何に見えるとか、あの星は何に見えるとか、あの水平線の向こうには何があるんだろうとか、小説を書く、物語を紡ぐことの根底にあるのは多分そういうもので。
物書きが何かしらをしたためているとき、この先はきっと明るいと熱烈に信じているかどうかともかくとして、きっとその眼差しは未来を向いている。
とどのつまり、海を見に行きたくなる作品だった。
今日も今日とて海を見に行く理由を探しているあなたに読んでほしい。
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